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English Gardens

ロンドン備忘録

パーラメント・ヒル(と、おじいさん)

5/29

 

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午前中、ハムステッドヒースの「丘」に行く。

今までより、南側のルート。

目の前にまた、ロビンが現れる。

撮れたのが、これ。

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よーーく見ると、オレンジのお腹が、ぼやーっと写っている、気がしないでもない。

ころころと、可愛らしい声で鳴く。

たくさん飛んでいるのだけどなあ。

 

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はっとさせる、青い葉の花。

とてもきれいなグラデーション。

 

ヒースに入ってから、

今までより広い散歩道を、

今までより多くの人々や、犬々が行き交う。

ハムステッドヒースを勧めてくれた人の「散歩するのに最高だよ」の言葉を思い出して、腑に落ちる。

あんまり、森とか池とかでぼーっとするような人ではないから。

そういうことか。

 

移動遊園地や、「泳げる」池。

本筋はこちらだった。

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おそらく、ロンドンで最も標高が高い場所の1つ。

本当に、高い山が無い。

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教会の尖塔。

たぶん、ヨーロッパに来るのがはじめてだったら、もうたまらなかっただろうな。

丘を下りたところに、案内所があるはずだったが、日曜なので休み。

「御用の方は、テニスコートの受付までどうぞ。」

とあるので、テニスコートの受付のおじさんに、マップをもらう。

おお、ついに、ハムステッドヒースの全容が明らかに。

すると、テニスコートの近くに、「Secret Garden」の文字が。

嬉々として近づく。

入れそうな門は全て閉まっていた。

日曜だから?privateってこと?

secretだから?

じゃあ、帰ろう。

やっぱり森の方が好きみたい。

天気もこれだし。

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風が強くて、少し寒い。

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凧揚げ日和ですな。

よくしつけられているロンドンの犬たち。

今日に限ってよく絡まれた。

犬好きだから許すけれど、さすがにベロベロ舐められるのは、ちょっと。

飼い主は離れたところを歩いている。

 

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一旦宿に戻って、昼ご飯を食べる。

今になって思えば、よくこんなスケジュールにしていたなあ、と思う移動距離と方向。

よっぽど、駆り立てられていた。何かに。

昼から、反対方面に向かって、NGSの個人の庭を見に行く。

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宿から東にはほとんど行かないので、新鮮。

西側より治安は良くなくなって行くけれど、「比較的」の話。

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急に、自分の姿も撮っておかなければいけない気がする。

私のカメラは私の視点そのものだから、「自撮り」の発想が無い。

だんだん「視点」だけの存在になっていく。

そろそろこうやって相対化しておかないと、自分がここにいることが、証明できない。

1人でずっと歩いていると、そんな気がしてくる。

 

  • NGS Garden

個人の庭を見るのにも、慣れてきた。

ぐるっと回って、紅茶をいただく。

「ケーキはいらないの?」

と言われると断れないので、手作りのレモンドリズルもいただく。

ベンチに座って、庭を眺めながら。

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ゆったりした時間。

おじいさんと目が合う。

「いい庭だね。」

そうですね。

「どこから来たの?」

日本です。イギリスの庭を見に来ました。

「そうかあ、それならちょうど先週、チェルシーで大きなフラワーショーがあったんだが…」

私それ、行きましたよ。

「本当?庭好きなんだね。(ベンチの隣に座る)近くに泊まってるの?」

ウエスト・ハムステッドのあたりに。

「そうか、ロンドンならセントジェームズパークなんかいいぞ。」

行きました、私そことても好きです。

「リージェンツパークは?」

行きました。ローズガーデンがあるところですよね。

「それならキューガーデンに行くといい。あそこは広くて…」

行った!ふふふ。

「なんだって、もうロンドンのエキスパートじゃないか!それならもっと郊外に行くべきだ。National Trustで検索しなさい。大きな古い屋敷が保護されていて、そういうところにはいい庭がある。」

(そう言って、メモ帳を破って、'National Trust'と書いてくれる)

ウエストハムステッドの近くにもひとつあったはずだよ、なんだったかな。」

(そう言って、スマホで検索してくれる)

「そう、フェントンハウス、ここはオススメだ。」

そこ…明日行くところ!

(さすがにコントみたいだったので二人で笑う。)

「じゃあハムステッドヒースにも行くの?ケンウッドハウスとか…」

シャクナゲがきれいなところですね

「ゴルダーズヒルとか…」

それは、知らないです。

「知らないのか?(嬉しそう)あそこもいい庭があるんだぞ。」

どの辺りにあるんですか?

「あー、地図があればいいんだけど」

あ、あります!あります、これでしょう。ちょうど今朝、ヒースに行ってもらって来たの。

「そうそう、これだよ!完璧だ。ほらここ。ここにバンド演奏のスケジュールも載っているだろう。僕はいつもこれを聞きに行くんだ。」

私はこのあたりしか歩かなかったから、そんなところがあるなんて知らなかった。

「行ってみると良いよ。あとはハンプトンコートパレスとか?」

それも知らないです。

「知らない?(嬉しそう)今度イベントがあるんだが、君はそれまでロンドンにいるかな。」(検索してくれる)

ああ、その頃にはもう、帰ってます。残念。

「でも、いつ行っても素晴らしいから大丈夫。書いといてあげるよ。そういう仕事をしているの?」

いいえ、好きなだけです。

「そんなに好きなら君は、園芸学を勉強するべきだね。聞いたことある?」

何のことかはわかります。でも日本ではあまり聞いたことがないです。

「これも書いておいてあげよう。」

(in English, gardening qualification is called 'Horticulture')

「僕は水辺がある庭が好きだね。」

いいですね。私はそこの南国の植物なんかも、面白いなと思います。

「庭を持っているの?」

いいえ。あったらいいんだけど。

「僕は二階に住んでいるんだけど、庭は一階に住んでいる人のものなんだ。だから僕も下の人の庭を見るだけさ。I hope your dream comes true. 長話しちゃったね、ありがとう。」

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こちらこそありがとう。

 

先週と同じことを言われた。

嬉しいのか何なのか分からないけれど、

また泣きながら帰った。

とても英語的な言い回しだとは思うけど、そんな文化的なことも含めて、この国ならそう言ってくれると勝手に信じていたし、それは間違いではなかった。

子どもの頃ずっと、誰かにそう言ってほしかった。

 

 

帰る途中に、チューリップと、矢車菊を買った。

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10本では多すぎるけれど、5本ずつ売ってくれるお店発見。

きれいな補色。

 

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宝物にするわ。